続 フィッティング・パーツについて
さて、問題のフィッティング・パーツに使われている素材についてです。見た目の色はもちろん音にも影響があります。(つまり、パーツを交換すると音が変わるということです。)
工房等で最初にフィッティング・パーツを付ける時に、楽器のニスの色に合わせて選んだのか、それとも音を考えて選んだのかはご本人に聞くしかないかもしれませんが、いずれにしても最初はセットで揃えて付けられます。
フィッティング・パーツの音への影響ですが、これはあくまでも目安です。
特に、テールピースとあご当てが音を変えるようです。
テールピースは見てのとおり、弦とつながって振動しています。
弦の振動をどの程度抑えるかがテールピースの素材によって違うようです。
エボニーは音が締まってハッキリするようです。ツゲは柔らかくなります。
ローズ・ウッドはその中間でしょうか。
あご当ては楽器本体に接しているので、本体のどの部分をどの程度押さえるかが
楽器本体の音の振動に影響を与えているようです。
「あご当て」のコラムで書いたように、あご当ては本来楽器を安定させる役目ですが、
同時に音にも影響するようです。ブロックのあるセンターに挟むタイプと、横板のみを挟むタイプとでは、表板の振動が変わるようです。ぜひ音の変化も試してみてください。